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チョコレートを「体験」する。ダンデライオン・チョコレート ファクトリー&カフェ蔵前に潜入してみた!

2018/06/12

どうも、ふつかよいのタカハシだ。

タカハシは、食いしん坊である。
酒は勿論のこと、つまみについて考える時間は至福この上なし。

日本酒×いぶりがっこ、ビール×枝豆...うぉあもう考えるだけでよだれがキラリ★ってなものであるが、本日はそんなタカハシが思わず奇声を発してしまうお店情報を聞きつけた。

何でも、蔵前にあり、お酒にも合う極上チョコレートを提供してくれる、Bean to Barチョコレート専門店なのだとか...「酒 チョコレート 蔵前 お洒落カフェ」このキーワードだけで今すぐ猛烈ダッシュをキメないとアカン店である。

早速、レッツ!!ASAKUSA〜〜〜〜!!!!!


ダンデライオン・チョコレート ファクトリー&カフェ蔵前


こちらの、ウッディな温もり溢れる外装の店舗が「ダンデライオン・チョコレート ファクトリー&カフェ蔵前」。
目の前には緑が生い茂る公園も広がっており、子どもたちの笑い声が響き渡る非常にピースフルな空間だ。
何より、びっくりするのが扉を開けた瞬間に漂うあま〜いチョコレートの香り...
何?ここはチャーリーとチョコレート工場の世界なの?!

...ってな訳で、本日はそんな同店のこだわりを徹底調査。
ダンデライオン・チョコレート・ジャパン株式会社 芹沢茉澄さん(以下芹沢さん)にインタビューを
実施したぞ!
芹沢さん!色々教えてください〜〜〜!!!


ーダンデライオン・チョコレートならではのこだわりって何ですか?


芹沢さん:「Bean to Bar」って、ご存知ですか?

ーうーん...。豆からチョコレートになるまで、その場ですぐ食べられる!!ってことでしょうか?

芹沢さん:ちょっとおしいですね。「Bean to Bar」(ビーン・トゥ・バー)は、アメリカのクラフトフードムーブメントの中で誕生した、素材や作り手のこだわりを重視するチョコレートの新しいカテゴリーで、カカオ豆(Bean)からチョコレート(Bar)ができるまでの全工程を一貫して自社工房内で行うことを指します。
同店の製品はカカオ本来の味を純粋に味わうために、シングルオリジンのカカオ豆ときび砂糖のみを使用し、つくられていることが特徴です。
カカオ豆からチョコレートバーになるまでは、大体1週間〜10日ほどかかります。
さらに、チョコレートバーの包装まですべて手作業で行うんですよ。
また、サンフランシスコにはソーシング(豆の調達)の担当者がいて、使用するカカオ豆の産者をすべて訪れ、時には発酵から乾燥までのプロセスについて対話し、直接交渉を行った上で、輸入しています。全て自社でカカオ豆の調達を行っているので、他のチョコレートメーカーでは取り扱っていないような珍しいインドやホンジュラスなどのカカオ豆を使用したチョコレートもあります。


ーなるほど。内装にも随所にこだわりが感じられます。

芹沢さん:2階のワークショップスペース(※通常はカフェスペースとしても利用可能)にある大きな机の中央部分はガラス張りになっていて、チョコレートについて学びながら、ファクトリーの様子を見下ろすことができます。こちらはサンフランシスコにはない日本ならではの設計です。お客様がこれだけ間近でファクトリーの様子を見られるお店はあまりないのではないでしょうか。


ーなぜ蔵前にお店を構えたのでしょうか。


芹沢さん:弊社代表の掘淵清治はもともと東京の東側地域に魅力を感じていました。蔵前は職人の文化と伝統があり、いまだにクラフトマンシップが息づく町です。クラフトチョコレートのコンセプトとアイデアは、そんなコミュニティにあたたかく受け入れてもらえると確信したそうです。
また、「カフェを併設したファクトリーを作りたい」と思っていたところ、一棟貸しという理想的な物件に出会うことができました。
さらに、目の前が公園で日中は子供達の声が聞こえ、春には桜や夏には新緑、秋には銀杏など四季折々の草花が楽しめる。非常にピースフルなロケーションに惚れ込んだようです。

余談ですが、サンフランシスコのダンデライオン・チョコレートがあるミッション地区は、10年前は蔵前のようだったんだそうです。元々ヒスパニック系住民の町だったところ、アーティストや感度の高い若者が住み始め、飲食店が徐々に広がり始めたのだとか。




ー蔵前の近隣の人々との繋がりはありますか?


芹沢さん:オープンして2年になりますが、近所のお客様にもよくご利用いただいています。以前、鳥越二丁目町会の方から、「親子で参加できるファクトリーツアーをお願いしたい」とお話をいただいたこともありました。
ファクトリー&カフェ蔵前限定の「クラマエホットチョコレート」というチョコレートドリンクは、近隣の「NAKAMURA TEA LIFE STORE」さんのほうじ茶を使わせていただいています。今後も地域に根付いた、愛されるお店にしていきたいですね。
 
ー鳥越二丁目町会のようなプライベートクラスではなく、一般のお客様向けのワークショップもありますか?

芹沢さん:Factory Tourや、「Chocolate 101」(※1)「Chocolate 201」(※2)というチョコレートについて学べるワークショップも定期的に開催しているので、チョコレートに興味がある方に来ていただけたら嬉しいです。

※1:カカオ豆からチョコレートバーになるまでのプロセスや種類、材料について学んでいくBean to Bar チョコレート入門クラス。
 
※2:カカオ豆の選別、焙煎、磨砕、テンパリング、成型、ラッピングといった、ダンデライオンこだわりのチョコレート作りが体験できるクラス。
 

ーちなみに...お酒に合うチョコレートはどれですか...?!(うずうず)


芹沢さん:現在サンフランシスコ製と蔵前製の8種類をご用意しているのですが、日本酒やワインに合うとよく言われるのが、フルーティーなチョコレートバー「アンバンジャ,マダガスカル 70%」です。
カカオ豆は、ワインやコーヒーなどと同じで、収穫年や生産地によっても味が変わります。例えば、2016年収穫のカカオ豆で作った「マヤ・マウンテン,ベリーズ70%」のチョコレートはストロベリージャムのような味がしましたが、現在販売している2017年のものはレモンキャンディーのような味がします。


ー奥が深くて面白いですね!!!「アンバンジャ,マダガスカル 70%」はビター感もあるのでワイルドな大人の男性に召し上がっていただきたいです。スパークリングで乾杯するのも良いかも。「マヤ・マウンテン,ベリーズ 70%」は後に残る爽やかな甘味が魅力的なので、少し強めのウイスキーと合わせたいです...※しばし酒の妄想でトリップするタカハシ)
...はっ。酒の世界に浸っていました、いけないいけない。グッズのオススメはありますか?

 

芹沢さん:人気があるのはご自宅でもチョコレートドリンクをお楽しみいただける「ホットチョコレートミックス」ですね。
お酒好きな高橋さんにおすすめなのは、ローストしたカカオ豆を砕いた「ダンデライオン カカオニブ」。カカオニブはサラダやパスタなどお料理のトッピング、グラノーラやクッキーなどに混ぜてもご使用いただけます。もちろんお酒のおつまみとして、そのままお召し上がりいただけますよ。ナッツのようなカリッとした食感と芳醇な香りが特徴です。

また、ダンデライオン・チョコレートでカカオに興味を持っていただいた方には、カカオ農園やわたしたちのカカオビジネス全体への取り組み方などについて記載した「ソーシングレポート」や先日刊行したばかりの公式オフィシャルブック「ダンデライオンのチョコレート」はいかがでしょう。「ダンデライオンのチョコレート」には、Bean to Barの歴史や製造プロセス、カカオ豆の調達方法、農園の様子、そして今後の安定した生産体制に向けた挑戦についてなどくまなく紹介しています。またカフェで人気のメニューレシピを30種類も掲載しているので、自宅で再現したい方にも楽しんでいただける内容になっています。
 



▲他にも、テキスタイルブランド「SOU・SOU」と老舗京菓子司「亀屋良長(かめやよしなが)」とのコラボレーション。カカオを使った和三盆はギフトにもオススメ!カカオの配合が異なり、薄い方は20%、濃いものは50%だそう。

ードリンク・ペストリーメニューのオススメはありますか?


芹沢さん:今の時期のチョコレートドリンクですと、「フローズンホットチョコレート」はいかがでしょうか。(左)その名の通り、冷たいホットチョコレートです。カカオニブで香りづけしたホイップクリームをトッピングしており、夏にぴったりですよ。

先ほどご紹介させていただいた「クラマエホットチョコレート」も年間を通してお客様に選んでいただけますね。(右)ホットチョコレートにNAKAMURA TEA LIFE STOREさんの無農薬・有機栽培のほうじ茶(静岡県産)を加えたチョコレートドリンクです。まろやかなチョコレートの甘さの後に、ほうじ茶の優しい香りが広がるスッキリした飲み心地です。
 

またペストリーですと、1日30個限定で販売している「シェフズテイスティング」がオススメです。
 
シェフズテイスティングは、「ダンデライオン・チョコレート ファクトリー&カフェ サンフランシスコ」にオープン当初からあるシグネチャーメニューで、シェフが考案した一口サイズのスイーツ5種類を一度に味わえ、さらに産地の異なるチョコレートのフレーバーの違いを楽しめることから、大変人気があるメニューです。 
2017年11月に日本での販売を始めるにあたり、サンフランシスコのものを再現するのではなく、ペストリーキッチンがあるファクトリー&カフェ蔵前・伊勢伊勢外宮前店それぞれ一から開発されました。
ファクトリー&カフェ蔵前では、特に「色合い」を大切にしています。また素材とチョコレートが合わさることで互いが引き立つように考えて作られているんですよ。



▲他にも、まるでラズベリーやバナナが入っているように感じられる(実際は、チョコレートの産地以外、ブラウニーの材料、製法はすべて同じ!)シングルオリジンチョコレートを使った3種類のブラウニーの食べ比べができる「ブラウニーバイトフライト」もオススメ!

▲ちなみに、マシュマロはTAKE FREE!(食いしん坊なタカハシ、取り過ぎました)

ー今後チャレンジしたいことはありますか。


芹沢さん:先日オープンしたばかりの京都東山一念坂店は《CACAO BAR》と Bean to Bar チョコレート カフェ&ギフトショップの複合店舗で、この《CACAO BAR》というのが、ダンデライオン・チョコレートが世界に先駆け、京都で初めて展開する新業態なんです。

ー《CACAO BAR》?

芹沢さん:はい。このバーでは、Bean to Barチョコレートの使用だけに留まらず、ニブやカカオの白い果肉部分(カカオパルプ)など、シングルオリジンのカカオを丸ごと使用し、その個性と魅力を余すところなく引き出した”デザート”と、アルコールとの斬新なペアリングをお楽しみいただけるんですよ。
《CACAO BAR》の今後の展開も楽しみにしていただけたら嬉しいです。
 

ー初めて来る方にメッセージをお願いします。
芹沢さん:ファクトリー&カフェ蔵前は、お店に入った瞬間にチョコレートの香りがしたり、チョコレートを作る過程が間近で見ることができたりと、チョコレートを「体験」していただける数少ない場所だと思います。是非お店まで足を運んでいただければ嬉しいです。


ーありがとうございました!


まとめ

「Bean to Bar」の考え方を貫き、日夜チョコレートの開発に励むダンデライオン・チョコレート株式会社。

使用するカカオ豆の生産者をすべて訪れ、直接交渉を行った上でカカオ豆を輸入、蔵前にカカオ豆が到着したあとも「どうすればこのカカオ豆を美味しいチョコレートにできるか」をじっくりと考える。

そんな同店が提供してくれる魔法のようなチョコレートは、一口頬張ると、口の中にふわっと幸せが広がってゆく。ひとかけを、だいじに、だいじに食べたくなる。
食べ終わった後は、肩の力が抜けるような余韻が広がってゆく。

ファクトリーで生産過程を隠すことなく開示しているのも、徹底した商品開発を行っているという確固たる自信あってのことだろう。

チョコレートを「体験する」という感覚、是非同店で味わってみてはいかがだろうか。


 

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この記事を書いた人

ふつかよいの タカハシです。

ふつかよいのタカハシです。三度の飯より酒を愛しています。
イッセイミヤケの販売員を経てアパレルメーカーの営業職に転職、その後フリーライターに。
COREZO!ASAKUSAを通し、ディープな浅草の魅力を発信していければと思います。
Twitter:f_y_takahashi