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男性の肌トラブルの原因と解決・予防対策 ~男性肌特有のニキビケア~

2018/04/19

「毎朝毎晩しっかりと洗顔化粧品で顔を洗っているのにニキビが治らない」

 

あごや頬に赤く目立つニキビがたくさんできてしまう。治ったと思ったら、またできてしまい常にニキビがある。思春期をすぎているのに、ニキビが治らない。このように大人になってからもニキビは多くの男性を悩ませています。事実、皮膚科へ通院する男性の多くが、ニキビに関する相談だそうです。

 

今回は肌トラブルでもっとも深刻化しやすいニキビについて取り上げます。

 

  • 男性特有のニキビができてしまう大きな2つの原因
  • 男性肌のニキビの解決方法
  • ニキビの改善にはスキンケアがベストな理由
  • 男性のニキビケア化粧品を選ぶ際に着目すべきポイント

 

男性肌特有のニキビができてしまう大きな原因

男性は女性より特にニキビができやすいです。その理由はどこにあるのでしょうか。まずはその原因を探りましょう。

 

1.過剰な皮脂によって毛穴が詰まり、アクネ菌が炎症を引き起こす

 

男性の肌はホルモンバランスの影響により、皮脂が多く分泌される特性があります。皮脂は毛穴を通って肌の表面に分泌されますが、過剰に分泌されることによって毛穴がふさがってしまいます。これが白ニキビと言われる状態です。
 

外に出られなくなった皮脂は毛穴の奥に溜まり、肌に常在しているブドウ球菌やアクネ菌が、溜まった皮脂を栄養源として繁殖し炎症を起こします。特にアクネ菌は脂肪分を好み、空気を嫌う嫌気性の細菌なので、毛穴が詰まれば詰まるほど毛穴の奥で増殖していきます。

 

皮脂は細菌によって遊離脂肪酸という肌細胞に強い刺激を与える炎症物質に変化します。この遊離脂肪酸によって炎症を起こした結果、白ニキビは赤ニキビになってしまいます。そしてこれが化膿してしまうと黄ニキビへと症状が進行するのです。

 

2.男性ホルモンであるアンドロゲンが角質層を厚くさせる

 

男性ホルモンであるアンドロゲンが肌に及ぼす影響は、皮脂分泌を過剰にさせるだけではありません。アンドロゲンは角質層を厚くする効果もあります。

 

角質が厚くなると毛穴も詰まりやすくなるので、ニキビができやすい環境になってしまいます。同じようにターンオーバーが乱れていると、古い角質が毛穴に詰まりやすくなるのでニキビができやすくなると言えるでしょう。
 

男性肌のニキビの解決方法

肌の角質や皮脂、細菌などが理由でできてしまったニキビ。理由はわかっても、なかなか治らなくて悩んでいる方も多いと思います。
 

根本からの改善を見込むには、まずは治療法の基礎知識を知ることです。そこから自分に合った方法を見つけていきましょう!
 

では一体、頑固なニキビ悩みを解決する方法は何があるのでしょうか?

 

ケミカルピーリング、イオン導入などの薬液治療

皮膚科や美容皮膚科で行っていることが多い治療法です。薬液治療はニキビに対して高い効果が見込めると定評があります。

 

■イオン導入

ビタミンCが配合されている薬液を肌に塗り、微弱電流を流し成分をイオン化して、肌へ浸透させる方法です。

 

ビタミンCは過剰な皮脂分泌を抑える作用があると言われているので、毛穴詰まりを起こしにくくなると考えられ、ニキビ治療へ使われています。

 

 

しかし根本からの解決ではないので、あくまでも補助的な治療と考えるとよいでしょう。

 

■ケミカルピーリング

 

酸を主とした薬液を肌に塗り、古い角質を溶かす方法です。ニキビ治療を目的としたケミカルピーリングは、ニキビの原因となる毛穴に詰まった皮脂や老廃物を溶かすことができます。また今できているニキビの治療だけでなく、過去のニキビ跡が薄くなるなどの効果が見込めます。
 

 

ニキビ治療に効果があることは確かですが、肌にとって強い刺激であることには違いありません。また施術後は肌のバリア機能などもなくなってしまうので、大変乾燥しやすい肌環境となっています。デリケートな肌の方はよく考えて取り入れましょう。

 

レーザー治療でニキビを改善

 

ニキビ治療では、レーザー治療がよく使われています。レーザー治療は「できてしまったニキビ内部にある皮脂や細菌、膿を出す」「ニキビをできにくくする」などの効果があります。

 

ニキビ治療に使われるレーザーはいくつか種類があるので、自分に合ったものを選びましょう。

 

■炭酸ガス(CO2)レーザー

手術時にメスとしても使われるレーザーです。化膿したニキビにレーザーを照射することによって、ニキビ内部にある皮脂や膿などを出します。レーザーには殺菌効果もあるので、ニキビの治療効果が見込めます。

 

■アレキサンドライトレーザー

アレキサンドライトレーザーの特徴は、脱毛効果があることです。脱毛を行うことによって、シェービングによって起こる過角化(角質層の肥厚現象)を抑え、ニキビができるリスクを軽減します。

 

また脱毛することによって毛穴が引き締まり、過剰な皮脂や角質で毛穴が詰まる可能性を減らします。

 

■ジェネシス(ロングパルスYAGレーザー)

ジェネシスも脱毛効果があります。それに加えピーリング効果もあるので、古い角質や毛穴に詰まった皮脂を除去し、ニキビ改善へ導きます。肌表面の代謝を促進することで開いた毛穴を引き締める効果もあります。

 

 

このようにニキビ治療に対して効果のあるレーザー治療ですが、誰もが受けられる治療ではありません。光線過敏症の方や他の皮膚病が完治していない方、日焼けをした後などは受けることができないので、十分に気を付けましょう。

 

フォトRF SRなどの光治療

 

シミ、そばかす、たるみなどにオールマイティな効果が見込めると言われている光治療。ニキビにはどのような効果があるのでしょうか。

 

赤いものや黒いものに反応する光エネルギーがメラニン色素に反応し、シミ、そばかす、赤ら顔の改善を促します。また高周波による熱エネルギーがコラーゲンやエラスチンの生成を促し、ハリやうるおいを保つ働きもあります。ニキビ跡が気になるという方にはおススメできる方法です。

 

 

また肌の常在菌、アクネ菌を殺菌する効果もありますが、ニキビを根本から治療するという治療法ではありません。あくまでもサポート的に考えた方がよいでしょう。


ニキビの改善にはスキンケアがベストな理由

これまで皮膚科や美容皮膚科でできるニキビ治療について紹介してきました。どれも効果が高く、ニキビにお悩みの方は一度治療を受けてみることもいいかもしれません。
 

ただ施術を受けたとしても、ニキビ対策には毎日のスキンケアで清潔を保つことと皮脂分泌をコントロールすることが大切です。

 

家で手軽にできるから、時間とコストがかからない!

スキンケアは朝と夜、毎日行うことが習慣になっています。わざわざ病院に通院するまでもなく、日々のスキンケアを正しく行えばニキビ予防につながります。「自分でやるには限界がある」と思う前に、まずは一度スキンケア方法を見直してみてはいかがでしょうか?

 

■スキンケア用品を見直す

 

過剰な皮脂はニキビができる原因のひとつではありますが、その皮脂を取りすぎていませんか?皮脂を取りすぎてしまうと、肌が「まだ皮脂が足りていない」と感じ、さらに皮脂を分泌しようとします。そのためにも、まずは洗顔料を見直しましょう。

 

皮脂を落としたい、サッパリしたい、という気持ちはわかりますが、ニキビ対策に過度なサッパリ感は不要です!余計な皮脂や角質をだけを落とし、肌にとって必要な皮脂は残せる保湿効果のあるタイプを選びましょう。

 

化粧水は保湿効果があり、さらっとした使用感のものがよいでしょう。またニキビは炎症を起こしていることが多いので、低刺激のものを選んでください。

 

■スキンケア方法を見直す

 

ニキビ対策には肌の清潔を保つことが重要です。そのためにも洗顔は念入りに行いましょう。ただ、皮脂を落としたいからといってゴシゴシ洗いは厳禁です。皮脂は泡に吸着させて落とすことがポイントです。

 

洗顔料をたっぷり泡立てて、その泡で優しく念入りに洗ってください。洗顔回数は症状にもよりますが、冬なら1日に2~3回、夏なら3回~4回が目安です。洗いすぎには気を付けてください。

 

ニキビができているところだけ二度洗いをすることもおススメです。洗顔後は毛穴を引き締めるためにも、化粧水をたっぷり使いましょう。その後はかさつく部分に美容液をつける程度にして、油分の多い乳液やクリームは控えましょう。

 

治療によって悪化することがない

病院で行う治療は効果が高い反面、刺激も強いです。ニキビは炎症を起こしている状態です。安全性が高い治療方法とはいえ、肌の状態が悪化してしまうリスクがあります。

 

スキンケア用品を使った日々のお手入れは、劇的な改善は見込めませんが症状が悪化することがありません。毎日継続していくことによって、ニキビを予防し健康的な肌を手に入れましょう。

 

男性のニキビケア化粧品を選ぶ際に着目すべきポイント

ニキビに悩む男性が選ぶ化粧品は、どんなところに気を付けた方がよいのでしょうか?着目すべきポイントをまとめたので、是非参考にしてください。

 

ビタミンC誘導体配合の化粧品で、ニキビへ効果的にアプローチ

 

様々な肌トラブルに効果があると言われているビタミンC。ビタミンCにはニキビ跡の色素沈着を薄くする効果が認められています。またニキビの炎症、過剰な皮脂を抑え、予防するとも言われています。ここで気を付けたいのが、ビタミンC誘導体が配合されている化粧品を選ぶことです。

 

ビタミンCはとても不安定で酸化しやすい成分で、肌に浸透されにくい物質です。肌への浸透力を高め、成分を安定化させたビタミンC誘導体が配合されているものを選びましょう。

 

低刺激な化粧品がマスト 

 

ニキビは毛穴内部が炎症を起こしている状態。その状態で刺激のある化粧品を使うと悪化してしまう可能性があります。過剰な皮脂分泌によって肌がベタつくからといって、高い洗浄力のある洗顔料、メントールなどが配合されている化粧水などは避けましょう。

 

肌やニキビへの刺激が少ない、優しい化粧品でニキビを優しくケアしてください。

 

まとめ

男性は少し油断してしまうとすぐにニキビができてしまいます。それは体質上仕方がないことではありますが、日々のケアを怠らなければ美しい肌を保つことができます。

 

  • 男性特有のニキビができてしまう大きな2つの原因:

 

皮脂によって毛穴が詰まり、アクネ菌が炎症を引き起こす、男性ホルモンが角質層を厚くさせる

 

  • 男性肌のニキビの解決方法:

 

ケミカルピーリング、イオン導入などの薬液治療、レーザー治療、フォトRF SRなどの光治療

 

  • ニキビの改善にはスキンケアがベストな理由:

 

時間とコストがかからない、治療によって悪化することがない

 

  • 男性のニキビケア化粧品を選ぶ際に着目すべきポイント:

 

ビタミンC誘導体配合の化粧品、低刺激な化粧品を選ぶ

 

 

ニキビは他の肌トラブルよりも深刻化しやすく目立ちます。多くの大人の男性も多少なりニキビがあったりするものです。なのでしっかりケアができニキビのない美しい肌だと好印象を得られます。基本的なスキンケアを習慣化することが美しい肌を手に入れる最短のルートです。

 

ぜひこの機会にスキンケアを習慣化していきましょう。