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男性の肌トラブルの原因と解決・予防対策 ~男性肌特有の乾燥肌~

2018/04/11

「風呂上がりに肌が乾燥して白くなる...」

「乾燥して顔がかゆくなり肌トラブルが絶えない...」

 

普段からあまりスキンケアを行わない男性の多くが、乾燥肌による肌トラブルに悩んでいます。乾燥肌になると、白い粉が吹き出る、顔を掻いてしまい赤くなる、などで肌が傷ついてしまいます。

 

それではなぜ肌は乾燥してしまうのでしょうか?そこには男性ならではの特徴があります。この記事では以下の項目について紹介していきます。

 

  • 男性特有の乾燥肌になる3つの原因
  • 乾燥肌の解決方法
  • 乾燥肌の改善にはスキンケアがベストな理由
  • スキンケア用品を選ぶさいのポイント

 

乾燥肌になってしまう大きな原因

 

一年を通して乾燥に悩んでいるという男性は、少なくないのではないでしょうか。

 

ポーラ化成工業が2009年に発表した、20~50代の男性45人を対象にした調査では、男性の肌は、女性の肌と比較すると水分蒸散量が2倍以上多いです。水分量は1/2以下、角質細胞面積は1割程度小さいという傾向があることがわかっています。

 

これは男性の肌は水分保持力が低く、ターンオーバーの周期が短く、肌バリア機能が弱いということを証明しています。もともと乾燥しやすい傾向にある男性の肌を、より深刻化させてしまう原因は何でしょうか。深堀してみましょう。

1.皮脂の落としすぎ 

 

男性の肌は女性の肌と比べると皮脂量が約3倍。これは男性ホルモンの働きによって皮脂線が活発になるためです。だから乾燥肌と自覚をしている方でも、ベタつきやテカリを感じたりしませんか?そのベタつきやテカリを解消するために、念入りに洗顔をしたり、脂取り紙を使ったりしていたら要注意です。

 

肌を清潔に保つために洗顔はとても大切なことですが、一方で過剰な洗顔や脂取り紙の使い過ぎは、肌に必要な皮脂や角質層まで剥がれ落ちてしまいます。皮脂の役割は水分蒸散を防ぐ役割もあり、適度な皮脂がないことで肌の水分はどんどん少なくなっていき、乾燥につながります。

 

また角質層は肌の水分を抱え込む機能を持っています。肌にとってまだ必要な角質層が剥がれ落ちてしまうと、肌のバリア機能や保湿機能が低下して、肌内部に水分を保持する力が弱まってしまいます。

2.ストレスが乾燥を引き起こす

 

ストレスを溜めると体のさまざまな機能に影響を及ぼします。今感じている肌の乾燥も、もしかしたらストレスが起因しているものかもしれません。ストレスが肌に及ぼす影響はいくつかあります。

☑ホルモンバランスの乱れ

男性にもわずかですが女性ホルモンがあります。女性ホルモンであるエストロゲンは、コラーゲンの合成を促し、肌のバリア機能を強化します。ホルモンバランスが乱れることによって、元から少ない女性ホルモンの量がさらに減少し、乾燥につながります。

☑代謝機能の乱れ

代謝機能が乱れると、肌のターンオーバーが正常に働かなくなり、さらには水分保持力の低下を招きます。水分保持力が低下すると肌の潤いが満たされないので、乾燥に悩まされる結果となります。

☑肌のバリア機能の低下

ストレスが溜まると血管が収縮し、肌の温度も下がるので、ターンオーバーが正常に働かなくなります。そうなると角質細胞が未成熟なままとなり、肌内部で潤いを保つ役割のセラミドなどをつくることができなくなります。

 

 

このようにして肌のバリア機能が低下し水分保持力も弱まってしまうため、乾燥肌となってしまいます。

3.加齢によっても乾燥は進行する

加齢による乾燥はいくつか種類があります。 

■分泌物や細胞の減少

肌の保湿成分である皮脂や汗の分泌量、保水力のもとであるヒアルロン酸やコラーゲンは40代から減少しはじめます。皮脂や汗は肌の水分の蒸散を防ぎ、うるおいを保つ役割です。

 

ではヒアルロン酸やコラーゲンはどのような役割をしているのでしょうか?

 

コラーゲンは肌深部にある真皮の約70%を構成している、肌の土台のような役割をしています。そこに保水力の高いヒアルロン酸がくっついて、みずみずしくツヤのある肌は生まれます。

 

しかし加齢によってコラーゲンの質が低下したり量が少なくなると、肌からみずみずしさやツヤ・ハリが失われることになります。

☑老人性乾皮症

 

50代を過ぎるころから男性ホルモンが低下して、皮脂分泌が減っていきます。さらに年齢を重ねると角質層にあるNMF(天然保湿因子)を構成するアミノ酸量が低下して、老人性乾皮症となります。

 

この老人性乾皮症は秋から冬の、空気が乾燥してくる時期から皮膚表面がザラつき、肌表面に浅いひび割れができるようになります。深刻化すると表面に白い粉を吹くようになります。どちらかというと体によくみられる症状です。

☑老人性皮膚掻痒症

肌の機能が低下することによって起こります。保湿成分の生産量の低下、皮脂腺の活動が低下することによって肌表面を覆っている皮脂膜も減少します。

 

その結果、角質層がめくれあがり、そこから水分が蒸散していきます。そうなると少しの刺激でも敏感に反応し、かゆみを感じるようになります。

乾燥肌を治す具体的な2つの方法

このようにして乾燥肌になってしまう原因はさまざまです。乾燥肌の悩みを解決するには、どのような方法があるのでしょうか。いくつかご紹介します。

1.皮膚科へ相談にいく

 

あまりにも酷い乾燥肌に悩まされている場合、皮膚科へ通院するのもよいでしょう。カウンセリングの上、医師が肌状態をチェックしてくれるので、何によって乾燥が引き起こされているのか確認することができます。

 

その後、化粧水やクリームなどの保湿剤のほか、必要に応じてビタミン剤などの内服薬や痒みを抑える塗り薬などを処方してくれます。また正しいスキンケア方法も教えてくれます。病院によってはレーザー治療やイオン導入なども行っているところもあります。

 

ただ、アトピーやアレルギー、加齢による皮膚疾患での乾燥肌の場合、皮膚科への通院も効果的ですが、生活習慣が原因の場合、根本が改善されないとその効果も一時的なものにすぎないということを、よく理解しておいてください。

2.エステに行く

 

エステではより肌の美しさに重きを置いた治療を受けることができます。専門的なマシンや薬液を使って乾燥肌改善に導きます。それではエステで受けられる乾燥肌の治療はどのようなものがあるのでしょうか?

☑イオン導入

肌を刺激して、有効成分を肌の奥深くまで浸透させる方法です。使用する薬液によって効果に違いはありますが、乾燥肌には保湿力を高めるビタミンCやビタミンEが使われることが多いようです。

 

続けることによって角質層の水分量が上がる効果があるそうです。

☑ケミカルピーリング

加齢や生活習慣の乱れによって、ターンオーバーの周期は長期化してしまいます。

 

ケミカルピーリングは薬液で不要な角質を取り除き、ターンオーバーが長期化した肌の生まれ変わりを促します。乾燥肌の方は保湿効果の期待できる乳液ピーリングがおすすめです。

 

肌の調子を整えて、潤いに満ちた健康な肌を取り戻す治療です。

☑リジュラン

 

肌に打つ注射です。肌内部の細胞を活性化し、水分量や弾力性が改善する効果があると言われています。乾燥の他にもハリやくすみなどにも効果があるそうです。

 

どの方法も乾燥肌には効果的な治療ですが、1回では肌質は改善しません。何度も通院することが前提となるので、時間とコストがかかる治療法と言えるでしょう。

乾燥肌対策にはスキンケア用品がおススメな理由

乾燥肌に悩んでいる方は、皮膚科に行こうかエステに行こうか、迷われるかと思います。

 

しかし一番のおススメは、スキンケア用品を使った日々の丁寧な習慣を身に着けることです。その理由について詳しく説明します。

毎日のスキンケアが一番効果的で重要

 

乾燥肌の改善に一番効果的なのは、毎日正しいスキンケアでしっかり保湿をしてあげることです。皮膚科やエステは一時的な応急処置でしかないのです。なので洗顔料・化粧水・乳液を自分の肌に合ったものを選び、毎日スキンケアに取り組むことが、乾燥肌に悩まない最高の方法です。

☑洗顔料の使い方

 

乾燥肌の人は、皮脂を落としすぎない洗顔料を選ぶようにしましょう。不要な皮脂を吸着し、潤いを保ちながら洗うには、クレイミネラルズという成分が配合されている洗顔料がお勧め。洗顔で重要なことは、たっぷりとキメの細かい泡をたてること。この泡の弾力で包み込むように優しく洗うようにしましょう。

☑化粧水の使い方

 

男性はシェービングで肌が傷みがちですので、低刺激のものがおススメです。グリセリルグルコシドやトレハロースなど水分保持力のある成分が配合されるものを選びましょう。もとから水分保持量の少ない傾向にあるので、化粧水はたっぷりと惜しみなく使用してください。乾燥の目立つところは重ね付けしましょう。水っぽさがなくなるまで、ハンドプレスをするとより効果的です。

☑乳液の使い方

 

乳液はベタつくから、と使っていない方もいると思います。乳液は化粧水で潤った肌の水分を逃さないように、蓋の役割を果たします。だからこそ乳液を使わないことには、せっかくのスキンケアも水の泡です。人の皮脂構造に近いといわれているスクワランオイルが配合されていると、角質層で疑似バリアを作って、乾燥から肌を守るにはより効果的。手のひらで人肌まで温めてからつけると馴染みがよくなります。

 

しっかりと潤いを与え、肌を乾燥ダメージから守りながら、ベタつきや重さを感じさせないタイプの乳液もあるので、選んで使ってください。

通院不要!ローコストで乾燥肌を改善できる

皮膚科やエステに1回行っただけでは、乾燥肌は改善されません。継続的に通うことが必要となります。そうなると時間とコストがかかります。

 

もちろん皮膚疾患のある方は通院が必要ですが、生活習慣が起因となる乾燥肌の場合は、毎日の正しいスキンケアで改善を見込めます。皮膚科やエステに行かれる前に、まずは正しいスキンケアを行うことに取り組んでみてはいかがでしょうか。

男性の乾燥肌対策化粧品を選ぶ際に着目すべきポイント

乾燥肌の改善に向けた正しいスキンケアを行うには、どのような化粧品を選べばより効果的なのでしょうか?下記をポイントとして選んでみてください。

スキンケア用品の選び方1:敏感肌用の化粧品

 

乾燥肌は肌表面の皮脂や肌内部の水分量が不足し、角質層の状態があまりよくありません。特に乾燥しがちなUゾーンは日々のシェービングによって、肌は傷んでいます。

 

惜しみなくたっぷりと化粧水や乳液を肌に与えるためにも、敏感肌用の低刺激のものを選んでください。その中でも保湿成分が配合された化粧品を選ぶとよいでしょう。

スキンケア用品を選び方2:乳液・クリームを使う

 

ベタつかない、さっぱりする使用感を好まれる男性は多いかと思います。乳液やクリームはその剤型の性質上、どうしてもベタつくような印象があります。ただ乳液やクリームは肌の水分を逃さないよう蓋の役割をしているので、洗顔後、せっかく丁寧に化粧水を使って保湿をしたとしても、乳液やクリームを使わなかったら、肌はまた乾燥してしまいます。

 

男性向けの軽いつけ心地の乳液もあるので、化粧水の後には乳液を使う習慣をつけることが乾燥肌改善への第一歩です。
また、乾燥が酷いときにはクリームを使うのもよいでしょう。

 

クリームは乳液よりも、保湿力が高いもの。使用感は乳液よりはリッチな感力になりますが、保湿力は優れているので肌の状態によってスペシャルケアとして取り入れることをおススメします。

男の乾燥肌のまとめ

毎日肌からは水分が蒸発していきます。なので乾燥肌を防ぐには一時的な治療ではなく、毎日のスキンケアが重要になります。

 

乾燥肌に関するまとめ

 

  • 乾燥肌の原因:

 

皮脂の落としすぎ、ストレス、加齢

 

  • 乾燥肌の解決方法:

 

皮膚科、エステに通う

 

  • 乾燥肌改善にはスキンケア用品がおすすめの理由:

 

毎日のケアが一番効果的、ローコスト、通院不要

 

  • スキンケア用品を選ぶさいのポイント:

 

敏感肌用の低刺激用品、乳液やクリームを使用

 

洗顔だけでなく化粧水・乳液やクリームを使うことで肌の水分を保つことが乾燥肌を改善することに最適です。そのためにスキンケアを習慣にするようにしていきましょう。